今年のGマーク二次審査、完了

二日間かけて東京ビッグサイトで行われた、Gマーク(グッドデザイン賞)の二次審査が完了しました。私はここ4年ほど、身の回りのメガネや時計、靴やカバンから、健康、介護関係、スポーツ・アウトドア用品、玩具やホビー用品、楽器まで、多岐にわたるユニットを担当し、ユニット長を務めています。
今年の審査メンバーは、原研哉さん、高尾茂行さん、安積朋子さんといった国際的に活躍されているデザイナーの方々。4名で220点近い応募対象をひとつ一つ検討していく中で、多くの議論が展開されました。審査は、生活者の問題を解決している、社会、生活文化を向上させている、などを基準にしていますが、審査委員の視点には当然ながら差異があり、人とデザインの関係の本質を問う深い議論に発展したケースもあります。
知力・体力を要する審査ですが、受賞作を選び終え、金賞などの特別賞を選ぶ段になると、みなが「特に良い」と思うものを選ぶわけですから、雰囲気はがぜん和やかに。審査の醍醐味は、審査委員間の内容の濃いコミュニケーションはもちろんですが、優れたものとの出会いと、それを推奨する喜びにあるように思います。

審査会場は、そのまま27日の18時からグッドデザインエキスポの会場となり、今日の16時まで開催。私がロゴをデザインした燕三条ブランドのブースもお目見えし、二次審査に進んだ地元の製品群が並んでいました。

8月に、ふたつのデビュー

ようやく自社サイトをアップしました。クライアントのブランディングを担当している立場上、サイトづくりの仕事もしているのに、自分のはずっと制作途中のままだったのです。医者の不養生、紺屋の白袴と言いますか、日々の仕事を優先するとどうしても後回しになっていました。8月に入り、ある新製品の発売を見届けたところで、サイトの方も近日中のデビューを目標に一念発起。コミュニケーションのデザインを生業にする身として、自分自身のことを伝える第一歩を、遅ればせながら踏み出しました。
ちなみにその新製品とは、昨年からブランディングを担当させていただいている、広島の老舗菓子舗「藤い屋」さんの新しいお菓子です。名前は「フレフレもみじ」。カステラにクリームチーズが入った冷たいもみじまんじゅうで、お菓子の形から味、ネーミング、パッケージ、広告まで、すべてに関わりました。「フレ」はフランス語で冷たい、涼しい、みずみずしい、などの意味を持つ“frais”で、反復させることにより、楽しさや応援するような気分を表しています。保冷剤用スペースを設けたパッケージは、味の組み合わせができるデザインを考え、人に贈りたくなる顔つきを目指しました。
クリエイティブのスタッフは、コピーライターの永松聖子さんと、カメラマンの大森恒誠さん。私たちはみなこの商品のファンになり、自分用に、プレゼント用にと、オンラインショッピングを繰り返しています。