自宅のリフォームが完了

建築家のキドサキナギサさんと組んで進めてきた自宅リフォーム。
お互いが忙しいことに加えて、震災の影響もあって遅れましたが、
この夏、ようやく1年がかりで完了しました。

キドサキさんは、空間づくりの仕事をご一緒したり、
私の作品展の空間を担当していただいたこともあり、
私らしさを理解していただいているという安心感があります。

 

キッチンやバス、トイレも含めてすべての部屋に窓があり、
広くはないマンションながらも、中庭の樹木の緑を借景にのぞめる我が家。
風と緑を感じて暮らすのにふさわしい、白い箱にしたいと考えました。

ふだんのグラフィックの仕事でも、
風合いのよい白い紙の、光によってうつろう表情が好きなので、
住まいの空間に白を選ぶのは、ごく自然ななりゆきです。

白と言っても幅がありますが、生活空間なので
あまり白すぎない、ベージュ系に少し転んだ色調をベースに
壁、カーペット、タイル床の候補をあげて
組み合わせを検討するところは、ほとんど仕事の感覚。

ちなみに、フローリングでなくカーペットにしたのは、
ラグなどを敷かないで床に座ったりしたいのと、
いずれ一緒に暮らす犬にもやさしい、という気がしたからです。

造り付けの家具は、白ではなく木でまとめ、
リビングとキッチンは深い色のウォールナットで引き締めました。

 

空間の仕事のときは、その施設の本質と向き合って
然るべき姿を探るのですが、今回は自分自身がクライアント。
自分の本質、大切にしているものを見つめ直すような一年でした。

次回は、そのあたりのお話を。