映画『レオニー』からの贈り物

映画『レオニー』を鑑賞して、その直後に松井久子監督を囲む懇親会。そんなギリークラブの企画に昨年末に参加しました。主人公レオニーがあのイサム・ノグチの母というところに関心があった私は、前から観たいと思っていたのです。
観る人によって受け取るメッセージが分かれそうに思いますが、私には理屈抜きで深く心に残る作品でした。激動の時代を強く生きた一人の女性の生き方として勇気をもらえるだけでなく、大きな愛情でイサムを天才芸術家に育てあげていく過程も、クリエイターとしてはとても興味深いところでした。

日本の風景をとらえるカメラワークの美しさと、繊細で叙情的な音楽との調和も、この映画の大きな魅力。私が、日米合作というよりヨーロッパ映画のような印象を受けたのは、この映像と音楽によるところが大きいと思います。
さっそくサウンドトラック盤を購入し、年末の日々に繰り返し聞きました。

DVDではなく劇場で観ることをお勧めしたい作品です。松井監督は、30代前半くらいの若い女性にもっと見ていただきたいと言っておられましたが、私自身が最もよく映画を観ていたのは20歳前後。あの頃の自分に見せてやりたかったな、と思いました。

1月で終わる劇場もありますので、ぜひお早めに。