富山から金沢21世紀美術館へ

高岡でのレクチャーの晩は富山市に移動し、はせがわさとしさんら地元JAGDAのデザイナーさんたちとの小宴でした。この夜のことは、さっそくはせがわさんがブログに書いてくださっています。富山という土地は、実は私が生まれて二ヶ月だけ過ごした地でもありますが、札幌と並んでデザイナーががんばっている地域として、デザイン界に名を馳せています。この日同席した若手たちも地元にしっかりと根をおろし、さらに活躍していくことでしょう。
翌朝は当然のように寝不足でしたが、予定通り金沢21世紀美術館へと向かいました。

「ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス」の展覧会(12月25日まで)が開催されていました。特に印象的だったのは「事の次第」という映像作品で、坂を転がるタイヤとか燃料が入ったガラス瓶とか、数々のガラクタが次々に連鎖して「コト」が起きていく過程を記録したものです。
ドミノ倒しのような整然とした連鎖ではなく、微妙に、すれすれのところでつながっていく関係性の表現。次に起きることは簡単に予測がつくのに、それがかえって期待となって目が離せず、じっと見入ってしまいました。

私の身の回りで起きていることも、こんな風に辛うじてつながった結果かもしれません。だとしたら、願わくばよいことが連鎖していきますように。